NB LOVERS

NB LOVERS vol.09:WHIZ LIMITED 下野宏明

2016.05.23

気付けば、手放せないスニーカーになっていました……〈ニューバランス〉を愛する人たちは、まるで人生のパートナーのように思いを寄せる。東京発ブランド「WHIZ LIMITED」のデザイナー下野宏明さんも「N」のロゴに魅了されたその1人だ。ブランドでは、これまでに〈ニューバランス〉と多くのコラボレーションスニーカーを制作。流行や廃れなど関係なく、常にブランドを愛し続けてくれている。

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今年でブランド設立16年目。3月に開催された東京コレクションでは、圧倒的なランウェイで更なる東京ストリートファッションの未来を見せてくれたブランド「WHIZ LIMITED」デザイナーの下野さん。移り変わりの激しい東京のファッションシーンで、他に振り回されることなく、自身の表現を服のデザインを通じて行っている。そんな下野さんが初めて〈ニューバランス〉のスニーカーを見たのは中学生の時。「中学生の頃に、不良の先輩たちがネイビーの576を履いていたんです。”N”マークがリフレクターで、格好いい!と思いました」。

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〈ニューバランス〉と初めてコラボレーションスニーカーを制作したのは、約10年前。「ミタスニーカーズの国井(栄之)くんが、僕が〈ニューバランス〉を好きなことを知っていて声をかけてくれたんです」。選んだモデルは576、色はネイビー、グリーン、エンジの3色。下野さんが初めて良いなと思った〈ニューバランス〉のスニーカーを改めて自分たちで再現をした。その後も国井さんとタッグを組み、580、996、1700、などのモデルを使用したコラボレーションスニーカーをリリース。「WHIZ LIMITED」ならではのデザインや色合いなどは、他にはない特別なモデルとして、海外でも高い評価を受けている。

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「この先やってみたいなと思うモデルは1300。アッパーの部分に質感が変わっていくレザーを使用した1300を作ってみたいんですね。これ、かれこれ10年前から言っているんですけど、なかなかハードルが高いようですね(笑)」。10代の頃からジュエリーブランド「goro’s」が好きなことから、レザーの経年変化の素晴らしさを見てきた下野さん。「ソール部分を張り替えれば長いこと履けると思いますしね」と、長持く履くことができて、進化の過程を楽しむことができるアイテム制作をすることを考えている。

昨年「TOKYO FASHION AWARD」を受賞したことから、今年はパリで開催される展示会に出展することが決定。来る6月にはパリで「WHIZ LIMITED」2017SSのコレクションを発表する。「世の中のトレンドに乗ったり、流行ものをデザインしようとは思わないんです。その変わり自分的にシーズン性のあるデザインをすることを心掛けているんです。普通に着れるけれど、何年かして見たら”あの時のものだ”と分かるようなものを。そのバランスを常に意識してデザインを考えていますね」。次なるステップに向け、下野さんは更に爆走中だ。

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左から、2015AWにリリースされたオレンジのヌバックレザーと艶感の出るブラウンレザーの組み合わせが素晴らしいMRL996 “WHIZ LIMITED x mita sneakers”、アッパー全体に星形のベンチレーションホールを施したオールレザータイプの”MRT580 “WHIZ LIMITED x mita sneakers”、展示会を訪ねた際に580でも”P”が付くバスケットボールシューズに惹かれ制作をしたパンキッシュなデザインのP580 “WHIZ LIMITED x mita sneakers”、そして576ばかり履いていた時に衝撃を受けて購入した996。

photo:Takuya Sugie(TRON management)
text:Kana Yoshioka

下野宏明 / WHIZ LIMITED

1976年生まれ。東京都出身。LUMP co.,ltd.代表として、2000年にブランド「whiz」をスタート。2003年に原宿にフラッグシップストア「LUMP」を出店すると同時に、ブランド名を「WHIZ LIMITED」へ改名。ストリートから派生した洗練されたデザインが高い評価を受けている。2013年より東京コレクションに参加。2015年には「TOKYO FASHION AWARD」を受賞し、今年は1月と6月にパリにて展示会を開催。