INSIDE NB

自分のスタイルを見つけるために、やりたいことをやる

2017.02.02

好きだったら、どんなやり方だってかまわない

野村周平はきっと、みずからの意志に鋭い。自分に必要なものや必要な量を、知らず知らずのうちに理解しているように見える。15歳で芸能界に入るまでは、スノーボードに夢中だった。だけど、プロになることは考えていなかったのだと言う。 「スノボは俺にとっては遊びだから、競技や仕事にはしたくない。だけど大好きなことは、たとえばサラリーマンをやりながらでも、ずっと続けていくんだろうと思っていました。スノボやスケボーだけでなく、いまはBMXに、車やバイクも。俺にとっては全部がすごく大切で、ずっと側になくてはいけないものなんです」
大切なものだからこそ、最適な距離感で、長く付き合っていきたい。好きなことは、どんどん連鎖して広がっていった。BMXの仲間が車好きだったから、自分もその魅力に気づく。車が好きな友達と遊んでいるうちに、バイクの良さを知る。「結局、ひととの繋がりなんですよね。かっこいい人と仲良くなって、その影響で好きなものが増えて、また、かっこいい人に巡り会う」と、彼はつぶやく。価値ある出会いは、いつも彼を何かに目覚めさせるのだ。とことん張り合えるほどの個性を持った、遊び仲間たち。ストリートには、お互いの意地とプライドから生まれるような、荒々しい切磋琢磨があるのかもしれない。

仕事は仕事、遊びは遊び。彼のスイッチがあまりにも美しく切り替わるのは、暮らしと遊びが、もともとバランスよく絡み合ってきたからだろうか。働いているときは、趣味のことを忘れている。だけど、少しでも時間ができれば遊びに行くし、趣味に没頭できる。心と身体にはメリハリが効いているにも関わらず、時間の使い方はとてもシームレスだ。 「やっぱり自分が楽しめていないと、仕事相手にも遊び仲間にも失礼だから。どっちで、何をしていても、いつも“ナイス”を心がけるようにしてるんです。そうしたら案外、趣味も仕事になっていく」
new balanceも、彼にとってはそのひとつだ。靴には趣味が出るという。昨夏に日本でもリリースされたスケートボードライン『numeric』をきっかけに、私服のスニーカーにもnew balanceを取り入れるようになった。 「普段履きも、スケートシューズも、スノボに行く時にも履けるゴアテックスもある。これほど自分のライフスタイルに合っているブランドってないんですよね。この靴を、俺みたいにNのロゴが破れるまで履いてる人、なかなかいないでしょう(笑)。これなら、仕事が終わった瞬間、気持ちだけ切り替えてそのまま遊びに行ける」

自分に合うものや方法を選び取り、思うさまにやるのは仕事も同じだ。 「変にかっこつけたりしないで、普段の俺を出しながら、取り組んでいけばいいと思ってます。生活ではオン・オフを切り替えていても、俳優って、趣味か仕事かどっちつかずの部分もあるじゃないですか。そうすると結局、大事なのは自分そのものだから」
そんな自分のスタイルを手に入れてから、楽になった。自分ができないことを軽々とこなす俳優仲間に、焦りを覚えた時期もある。だけど、誰かとやり方やスピードが違っていても、ただ受け入れて、それぞれに進めばいい。野村周平という人間が素のままで、芝居にも、仕事にも趣味にも、向き合うだけ。誰かを演じる野村周平とありのままの野村周平。そこに、ぎこちない継ぎ目はない。仕事と遊び、自分と他者、そこに時間や世界もうまく混ざり合って、彼だけの色を生み出していく。

最近は、ハーレーに心酔しているという。昨年末に大型の免許を取り、すぐに購入。最初のカスタムは済んでいるが、まだまだこれから突き詰めていくところだ。ハーレーはとにかくエンジンだと、心底うれしそうに笑う。
「いまは、どうやってストリートスタイルのままハーレーに乗ろうか考えてる。結局、好きだったらどんなやり方でもいいんですよ。別に革ジャンを着なくたっていい。“服装はこうだけどハーレーが好きなんだよ”って言えれば、それでいいかなと。」 やりたいことはやったもん勝ちだ。たくさんの若者たちが憧れてきた言葉を、彼はおのずから心に乗せている。自分のかたちを作ってきた選択の積み重ねを、よく知っているから。